どうして宅建を受験しようと思ったのか?
そもそもどうして宅建を勉強しようと思ったのか?
不動産や保険会社・ハウスメーカーに勤務されている方やその業界への転職希望の方でしたら、お仕事で使うので資格勉強をするというのは分かりやすいのですが、自分がしているお仕事はWEBデザイン。
サイト作ったり、画像作ったり、サイトのページ更新したり……JavaScript(プログラミング)も弄っているので、フロントエンドエンジニアに片足突っ込んでます。
元からWEBデザインの仕事に生かせる検定はたまに受けていました。
色彩検定やWEBデザイナー検定です。
どちらも文部省認定検定なので、合格すれば資格保有者として履歴書にも記載できる資格です。
しかし、ある程度WEBデザイン関連の資格を取り終えて、次何の資格を取ろうか?と迷っていたとき、それを見てしまったのです。

北川景子主演ドラマ『家売るオンナ』
このドラマが面白くてどっぷりハマってしまい、『家を売る』ということに興味を持ち、そこから不動産系の資格を調べました。
そして真っ先にヒットしたのが『宅地建物取引士(宅建)』だったわけなのです。
一度目の宅建チャレンジは落ちた

初めての宅建チャレンジは、完全に勢いだけです。
これまで受けてきた資格や検定は実務経験もあるので、一週間くらい勉強すれば受かるようなものばかりでした。
しかし、ネットで調べれば調べるほど宅建という資格は、300時間勉強が必要とあり、合格率15%前後、1発合格できる人もいれば、何年もかかったという人もいたり様々でした。
「これは本腰を入れてちゃんと勉強しないと合格できないゾ……」という焦りの元、某通信講座を受けてみました。
ある程度お金を払えば後戻りできない!!と、自分を窮地に置こうと考えたわけです。
土日休日はほとんど勉強に費やし、試験本番一か月は夜中まで勉強し、通信講座のカリキュラムを真面目に取り組みました。
初めは問題集や過去問を1週するのに1か月くらいかかっていたものが、周回するについれて3週間、2週間と短くなり、また正解率もじわじわ上がっていくので自信もついていたのだと思います。
通信講座で実施されていた模試(1回分)をやってみて40点取れていたことが、変な自信を後押ししてしまいました。
しかし試験当日、大勢いの老若男女の受験生が集まってきて、黙々と最終確認をしている雰囲気に飲まれました。
みんなめちゃくちゃ頭よさそうに見えるんです。
試験が始まっても会場に飲まれていて、問題読んでも何も頭に入ってきませんでした。
そして初めての宅建チャレンジは落ちました。
試験が終わった後の体感でわかりました。
理由は自信がある解答が半分以下だったからです。
家に帰って落ちただろうと分かりつつ自己採点してみても、合格ボーダーには届いてませんでした。
【試験五か月前】諦められなくてリベンジ宅建受験を決意

初めてのチャレンジはダメでした。
今だから言えるのですが、通信講座を受けて後戻りできないようにしたつもりが、むしろ「通信講座のコレさえ真面目に勉強していればきっと受かるだろう」と甘えていました。
なので、通信講座のテキストと問題集しかしておらず、予備校など他社の模試がいつあるかとか、過去問はどこで手に入るとか全く知らなかったし、知ろうともしてませんでした。
勢いで始めた宅建試験勉強。
しかし、休日はいつもゲームしたりイベントに行って遊んでばかりだった自分が、半年もひたすら勉強を続けられたことは、落ちてしまったけれど自信につながりました。
<せっかく始めたのだから合格したい!!>
という気持ちが、一度落ちたことでさらに強くなってました。
勉強方法を変えました【宅建通信講座⇒独学】

宅建試験は近年の民法改正により、去年のテキストや過去問を次の年も使うということがしにくい試験です。
法律が変わってしまえば、去年は正解だった問いが今年は間違いになるのです。
どこが民法改正のポイントなのか完全に把握していれば、去年のテキストを使うことはできますが、試験に受かってもいない受験生が民法改正でどこがどう変わったなんて分かりません。
新しい教材を買う方がベストです。
そして肝心の勉強方法ですが、また新しい通信講座を受けるのはやめて、市販のテキストと問題集を買って独学ですることに決めました。
理由は
- また通信講座のカリキュラム頼りになってしまうのが怖かったこと
- すでにある程度学習している経験(知識)があった
からです。
それに宅建は独学では絶対合格できないほど難しいというわけではなく、毎年独学で合格している方が多数います。
だからと宅建はめちゃくちゃ勉強しないと受からない試験であることは変わりないので、もう一度最初から知識のインプットしなおしから始めました。
過去問題を解くときの、理由付けノートの徹底。

宅建初チャレンジのときの反省点なのですが、過去問を何度も解いているうちに、
答えが4択のうちどれか覚えてしまいます。
問題文を読んだだけで、4択がシャッフルされていようと、答え文が推測できるのです。
過去問を何週もしていれば、答えを覚えてしまって当然なのです。
けれど、これは単に答えを丸覚えしているだけで、内容を理解しているわけではなかったのです。
その反省から、どんな問題でも各選択肢のところに
②× 届け出は2週間以内
③〇 開発許可がでたあとは、届け出した建物以外建てちゃダメ
④× 土地の所有者は建物を建てられる。
という感じで、手間はかかるのですが、必ず〇×の理由を書くようにしました。
これで解答の暗記を防ぎ、かつ知識のインプットと復習を繰り返しおこなうことで基礎力を付けることができました。
独学だからこそ模試や合宿、特訓などのスポット講義を出来る限り受けました。
自分は市販テキストと問題集の独学だったのですが、外部も受けられる予備校の模試や吉野塾の鬼特訓など1日,2日限定の講義に都合が合えば、出来るだけ参加しました。
独学なのにわざわざ講義を受けに行くメリットはコチラです。
問題の正誤だけでなく、解くコツや問題文の整理の仕方なども解説してもらえます。
苦手な『錯誤』『善意』『悪意』『無過失』を、整理しながら覚えることができました。
毎年の試験で狙われる頻出箇所や、『ここは大事!』というところを教えてもらえました。
特に解答4択の文で、受験生が毎年ひっかかりやすい言い回し文の解説は勉強になりました。
民法改正があったのは知っていますが、去年と『どこが』異なるのかまでは独学では詳しく分かりません。
その変更箇所を解説してもらえました。
これらは独学だけでは決して得られない情報です。
宅建・吉野塾で開催されていたWhite&Navy模試と鬼特訓に参加
宅建吉野塾でおこなわれていたWhite&Navyの模試・試験直前(一週間前)の鬼特訓に参加しました。
オンラインで受けることも出来ましたが、あえて会場参加を選びました。
理由はやはり、宅建を受験するたくさんの方が周囲にいる環境に慣れておきたかったからです。
模試を2時間で解いてから、残りは解説講義となるのですが、とてもわかりやすかったです。
予想外だったのが試験1週間前になっているのに、まだ用途制限を勉強されていない方へこの「用途制限捨てろ」宣言です。
よく考えてみれば、用途制限は毎年一問出題されるかどうかの問題なんですよね。
その出るかも分からない用途制限を試験直前に勉強するよりも、確実に出題される分野を勉強して点数を伸ばした方がいいという試験対策です。
そして偶然ですが、吉野塾の鬼特訓で受けた『贋作』の予想問題が、ほぼ同じ設定で令和2年の本番試験に出題されました。
これで1点アップです。
試験のとき、鬼特訓受けていてよかったと本当に思いました。
Twitter(資格アカウント)開始

独学で勉強するにあたり、本当にこの勉強方法で合っているのか?時々不安になります。
だって『独学』なので勉強は自分でスケジューリングしなければならず、通信講座みたいにスケジュールやカリキュラムがないことが逆に不安になりました。
かといって周りに相談できる相手はいません。
そこで
「他の宅建受験生はどんな風に勉強しているんだろう?」
と興味本位でTwitterで検索かけてみました。
すると、学生・社会人に関わらず色んな方が宅建についてつぶやいて、そのアカウントが資格勉強専用に呟く『資格アカ』であることに気づきました。
呟いている内容は
- 今日はどれくらい勉強した
- どの問題集を解いてみた
- Youtubeのどこの講義チャンネルがよかった
- どこで模試があるから申し込んだ
こんな感じで、スクールに通っている方から、WEB通信講座を受けてる方、独学で頑張ってる方まで、いろんな方が勉強で分からなかったことについて質問したり、勉強の悩みを呟いていたりしていました。
そんな他愛もない呟きが溢れてましたが、それこそ勉強方法に関する情報の塊だったのです。
急いで自分も資格アカウントを作り、同じように宅建を勉強されている方や予備校講師の先生をフォローしまくりました。
呟いた内容は、他の方と同じように、自分も勉強内容や勉強時間を呟き、どこまでテキストが進んだのかといった感じですね。
通信講座で勉強していた時はもちろん、独学で再学習初めて見ましたが、周りに自分と同じように宅建を勉強している人はおらず、孤独に勉強していて誰にも相談できませんでした。
しかしTwitterで同じように勉強されている方々と繋がって励まし合うことで、下がりそうになるモチベーションが上がり、一緒に勉強し、いろんな勉強方法を試す楽しさを知りました。
コワーキングスペースの利用

家にいるとどうしても集中できなかったり、誘惑が多くてゲームをしたり漫画をよんだり………なので、勉強するときは出来るだけ図書館やカフェなどに行ってました。
しかし自分が合格した年は、コロナが流行した令和2年でカフェは時間制限があったり、図書館も自習室は使用不可か、または1時間の使用制限がありました。
さらに平日は仕事があるため、勉強するのはどうしても夜になってしまいます。
なので夜に外で勉強できる場所を探したところ、『コワーキングスペース』を見つけました。
そして偶然でしたが、近所にできたばかりのスペースがあったのです。
コワーキングスペースなら、コロナ渦のソーシャルディスタンスを気にすることなく、何時間でも気兼ねなく勉強できます。
小腹が空いた時用のオヤツを入れておく冷蔵庫や飲み放題のフリードリンクもあるし、無料WifiもあるからYouTubeの講義動画も快適に見れました。
迷わず月契約して出来る限りコワーキングスペースを利用しました。
(自分が契約したコースは月額7000円ほどだったので、カフェやマックで勉強するより断然お手頃でした)
【宅建試験1か月前】予想模試をいくつか受けたけど、点数は全く伸びない

試験が近づくにつれ、何度か模試にチャレンジしてみました。
実力試しです。
宅建試験は予備校の模試からオンライン模試、会場模試、無料のものから有料のものまで、色んな種類の模試があります
しかしお盆くらいまでなら高得点が取れなくても、まだまだ時間はあると思って余裕がありましたが、試験本番が近づいてきても模試の点数は伸びません。
試験前日にやってみた模試でも合格ボーダー超えはできません。
どうしても33点を超えることができないのです。
(宅建試験の問題数は全部で50問)
【宅建試験本番前日】模試の解答動画、重要箇所まとめ動画を徹夜で見る
模試の点数は結局伸びませんでした。
出来れば試験前日は徹夜などせず、ゆっくり休む方がいいです。
しかし緊張と模試で点数が取れない落胆から、眠気は全然ありませんでした。
そこでどうせ眠れないのならばと、せっかく何か月も勉強してきたこともありますし、悪あがきで徹夜してみることにしたのです。
宅建業法は得点箇所です。
ここで凡ミスはできません。
そのまま朝を迎えました。
宅建試験当日(試験直前)
一睡もしてませんでしたが、試験本番の緊張で全く眠くなかったです。
それよりも徹夜してハイになってるみたいで、早めに試験会場最寄の駅まで行くことにしました。
(都内はいつ電車が止まってもおかしくないですから……)
速めに最寄の駅についても試験会場には向かわず、駅中のカフェで好きなカフェラテを飲みながら要点の最終確認です。
前回はやめに会場に行ったことで、集まってくる受験生と会場の雰囲気に飲まれてしまった反省から、試験開始30分前に会場につくようにしました。
そして試験最中に眠くなったら困るので、翼が生えるドリンクを一本飲んで本試験に臨みました。
宅建試験終わってからの解答速報+各予備校・講師の合格ボーダー予想

本番試験は一度も合格ボーダーの35点以上とれたことがなく、また前日模試も散々だったので逆に緊張しないで済んだ気がします。
それでも試験は受けなければ絶対に合格はありません。
(宝くじが買わなければ絶対当たらないのと同じ理屈ですね)
試験が終わったときは、やっと終わったという気持ちでいっぱいでした。
そして合否はともかく、やりおえた達成感と共にお寿司を食べにいきました。
予想合格ボーダーの速報
宅建の本試験は終わってから数時間で、解答速報とともに合格予想点数が各予備校や塾の講師から発表されます。
宅建の合格点は毎年変わります。
相対評価だからです。
(高得点者の上位15%が合格となる判定です)
自分が受けた令和2年の宅建試験の予想合格ボーダーは38~40点でした。
低いときなら35点以下の年もありますし、過去最高点だった2019年ですら37点だったのに、令和2年10月試験の予想合格点はその37点を超えていました。
合格点の高得点化が顕著に
10年前と異なり、インターネットやSNSの普及、アプリなどの学習コンテンツの充実で宅建の合格点は元から上昇傾向にありました。
そこにコロナ渦が重なったことで、逆に在宅ワークでじっくり勉強できる人が増えたのが、合格点を上げた一因と言われていました。
自己採点はまだでしたが、各予備校が続々と出す予想合格ボーダーに、帰宅途中はずっとまた落ちたなと思ってました。
怖くて自己採点は試験2週間後に会社の昼休みにやる
試験当日は達成感と前日徹夜したことでの睡魔で爆睡してしまいました。
それからも、しばらく自己採点は(落ちたとしても)怖くてできませんでした。
しかしやっぱり自分がどれだけ点数を取れたのか気になります。
とはいえ、誰もいないところで自己採点して本当に点数が取れてなかったら、そのまま激凹みすると思ったので、あえて会社の昼休みにミーティングスペースでこっそり自己採点しまた。
昼休みであれば、もし点数が取れてなくても午後の業務があるので落ち込む暇はないと考えたからです。
自己採点結果
自己採点した結果は、その時点での予想合格ボーダー38点を超えていました。
信じられず4回自己採点しましたが、4回とも39点でした。
何度もした模試では全然点数は伸びず、前日にやった模試すら35点に届かなかった自分が、試験本番で点数を伸ばしていたのです。
どんなに模試で点数が伸びなくても、前日徹夜もして諦めずに勉強して本当によかったと思いました。
宅建試験、合格発表日

合格点速報 0:00
宅建の試験は試験実施団体の合格発表の前に、「㈱住宅新報」というところがTwitterでその年の合格点を発表します。
(実施団体と何か契約してるんでしょうかね……。)
まずそこで合格ボーダーとなる点数が分かります。
㈱住宅新報がTwitterに合格点を発表するのは、当落発表当日の午前0時過ぎ……。
実施団体の合格発表を待たずに、自分が合格できたかどうか、自己採点をしていたら、だいたいの合否が分かってしまいます。

流れてきた合格点の速報は38点でした。
無事に合格ボーダーをクリアしていることにまず安堵しました。
しかしまだ合格確定したわけではありません。
あくまで合格点です。
たまにあるのですが合格ボーダーを超えていると思っていてもマークミスっていたのか不合格になったり、逆に自己採点で合格点に届かなくても『運よく』マークミスって合格していたということもあるのです。
合格番号発表 9:30
合格発表日が平日だったことから会社で仕事中に合格発表されることになります。
合格発表のその時間、緊張しつつも会社からこっそりアクセスしました。
きっと合格していると思っていても、自分の受験番号を見るまでは心臓がばくばく鳴ってました。
自分の受験番号がありました。
自分の番号を見つけた瞬間、握りこぶしでした。
宅建の資格を得て役立ったこと
自分の仕事はWEBデザインです。
受ける前から分かっていたことですが、宅建の資格を取っても、仕事にはほぼ99%役立つことはありません。
しかしプライベート面で変化がありました。
同僚からの相談
同僚から住んでいる家や賃貸アパートについて相談を受ける機会が増えました。
部屋の左右上下から響いてくる騒音、家賃、契約更新すべきかどうか……etc
普段ランチして雑談することも多いのに、そんな悩みを持っていたのかと驚きつつ相談にのることが出来るようになりました。
実家からの土地相続相談
農業をしている祖父母の土地についての相続相談です。
いままで相続に関して一度も相談されたことはありません。はじめから土地や相続なんてお前の出る幕じゃないと、親戚が集まる中、かやの外でした。
実際、相談されても全く分かりませんでした。
それが宅建の資格を取ったことで、相続をどうしようかとこんなヒヨッコに話をしてくれるようになったのです。
ガチでびっくりしました。
(だからと市街地調整区の農地を、相続対象外の赤の他人に売るのは法律的にめちゃくちゃ難しいんですけどね……。というかムリ)
まとめ

合格してから一番思ったことは「諦めなくてよかった」ということです。
試験に落ちれば落ち込みます。
頑張ってきた分だけめちゃくちゃ悔しいです。
逆に言えばそんなに悔しいほど頑張ってきたということです。
もし1度目のチャレンジで落ちたとき諦めていれば、こうして合格していた自分はありませんでした。
何度も受けた模試で点数が伸びないからと勉強するのを止めていても、合格はできませんでした。
だめだったときの勉強方法を見直し、色んな方の勉強方法を参考にし、最後まで諦めなかったことで合格できたのだと思います。
そして声を大きくして
北川景子さん&イモトさん!!
大好きです!!
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