マンション管理士ってどういう資格なの?
資格があると、どんな仕事ができるの?
マンション管理士と管理業務主任の違いはなに?
資格名からマンション関係の仕事をするんだろうと想像はつくのですが、イメージするのはどちらもマンションのフロントマン。
それかマンション管理業者の人。
実際『マンション管理士』と『管理業務主任』って、仕事内容が似ている部分も多く、セットで言われがちなので違いが分かりにくいんですよね(汗)
しかし、整理してみると資格の目的や性質は異なってます。
この記事ではそんな疑問に丁寧にお答えします!
マンション管理士・管理業務主任の業務内容

それれでは二つの資格の違いを説明していきます。
マンション管理士
- マンション管理に関する相談業務
- 管理運営状況を診断してアドバイスする運営診断業務
- 管理規約の内容や適法性をチェックし、見直しを行う場合はそのサポートをします。
- 新規に規約を作成するときは、その規約案の作成。
- マンション立ち合いなどの話し合いがある時の立会い・助言業務。
管理業務主任
以下、管理業務主任の『独占業務』です。
- 管理受託(委託)契約前の重要事項説明
- 重要事項説明書への記名・押印
- 管理受託(委託)契約にかかる契約書への記名・押印
- 管理事務に関する報告
※この他にマンション管理会社は
『事務所ごとに、委託を受けた管理組合30組合につき1名以上の専任の管理業務主任者の設置』
が義務づけられています。
2つを見比べてみると、どちらもマンションに携わる資格ですが、マンション管理士は管理しているマンションの住民・管理組合のアドバイザー・サポート的なポジションです。
対して管理業務主任は、マンション管理組合と管理業者が管理委託契約をするときの契約に携わります。
特に、マンション管理士に『独占業務』はありませんが、管理業務主任は委託契約前の重要事項説明を行う『独占業務』を担っているのが大きな違いになります。
試験概要 | マンション管理士・管理業務主任

違う資格名なのにどうして概要を一緒にして説明するのかというと、試験の出題範囲がほぼかぶっているからです。
2つともマンション管理に関わる資格なので、試験範囲が同じになっても当たり前ですね(汗)
なので、ダブル受験される方も多いです。
マンション管理士 | 試験概要
受験費用
9,400円(非課税)
合格率
7%~9%
試験日・スケジュール
6月 実施告知
8月 試験案内配布開始
9月 試験申し込み開始
11月 本試験(11月最終日曜日)
翌年1月 合格発表
試験実施団体
管理業務主任 | 試験概要
受験費用
8,900円(非課税)
合格率
20%
試験日・スケジュール
6月 実施告知
8月 試験案内配布開始
9月 試験申し込み開始
12月 本試験(12月上旬日曜日)
翌年1月 合格発表
試験実施団体
マンション管理士と管理業務主任者の勉強方法

管理業務主任者は合格率が20%なので、市販のテキストを使い独学でもしっかり勉強すれば十分合格できます。
通信講座を受ければさらに合格の可能性は高くなるでしょう。
しかしマンション管理士は合格率が7~9%と合格はいっきに狭くなります。
まずは管理業務主任者を受けて合格し、それから『5問免除』を使いマンション管理士を受ければ、マンション管理士に合格しやすくなります。
(合格率10%未満の資格試験に、『5問免除』が使えるのは本当においしい……)
基本的に勉強の流れは『テキストを読む→問題集を解く→解説を読む→テキストをを確認する』の流れです。
しかし、問題は50問(4択)です。
どれが〇でどれが×なのか判断する知識の土台を試されます。
なので過去問を繰り返すこともですが、一問一答問題集を繰り返すことで曖昧な部分の知識をしっかり整理し、克服しましょう。
マンション管理士・管理業務主任者の勉強に役立つツール
勉強は他の試験と同様に、テキストと問題集を繰り返すことが『基本』ですが、プラスアルファで役立つツールやサイトをご紹介します!
- マンション管理士・業務主任過去問サイト
「香川事務所」が運営している過去問サイトです。毎年問題を解説付きでUPされてくださってます。ありがとうございます。 - 【問題集アプリ】マンション管理士
移動時間やちょっとしたスキマ時間、電車内などのテキストを広げるには遠慮してしまう場所でも手軽に一問一答できます。
- マンション管理士・業務主任過去問サイト
まとめ

実務的にはマンション管理士は、マンションに住んでいる住民の方に日頃から寄り添う形で、悩みの相談に乗って、より住みやすい環境のアドバイザー的立場です。
そして管理業務主任者は、マンション管理業者と管理組合をつなぐ役割ですね。いくら「管理組合」と言ってもその構成はマンションに住んでいる住人の方=素人です。
そんな管理組合だけでマンションを管理をするのは非常に難しく、さらに業者に管理委託をしようにも契約内容を理解するのは難しいのです。
そこでマンション管理士と管理業務主任者が活躍します。
また気になる今後のマンション管理士と管理業務主任の需要ですが、近年の単独世帯数の増加や独り暮らしの増加数に伴い、さらにマンション賃貸(持ち家)のニーズは高まる傾向となってます。
さらに十数年前に建てられ、老朽化に伴い修繕が必要となっているマンションがここに来て一気に増えているのに比例し、マンション管理士・管理業務主任の需要も増しています。
資格を生かした仕事としても、そこにマンションが建っている限り、マンション管理士と管理業務主任者は常に必要とされます。もはやセットです。
いきなりマンションが消える(倒産)ということはありません。
管理業務主任者に至っては独占業務を持っているので、就職や転職にも役立つでしょう。
不動産関連の国家資格で有名なのは『宅建(宅地建物取引士)』ですが、他にも不動産に関わる国家資格や民間資格は多数あります。 宅建とは別に、ぞれぞれ固有の『独占業務』を持った資格もあり、不動産関連のお仕事をされる際には、とても役立つでしょう。[…]